金属カリウムは光電子素子として用いられるほか、ガスマスクのフィルターとして過酸化物が使われている。また熱交換媒体として原子炉の冷却剤などに、カリウム-ナトリウム合金が使われる(低融点合金としてはカリウム-ナトリウム合金が、原子炉の冷却剤に最も多く使用される)。この合金は希ガスなどから、二酸化炭素や水、あるいは酸素を取り除くための触媒としても使われる。なお、金属カリウムを主成分とした合金では、-78度の最も低い融点を持つ金属が知られている。やはり、カリウムにおいてもほかの多くの元素と同じように金属カリウムとしてよりもカリウム化合物としての用途のほうが重要である。しかし、同じアルカリ金属であるナトリウムがカリウムとほぼ同じような用途を持つために、コスト面で劣るカリウムの用途は非常に限られたものとなってしまっている。カリウムの使用量はナトリウムの1/1000程度でしかない。カリウムの用途としては、臭化カリウムとして写真の製版や、医薬品の鎮静剤などとして使われたり、クロム酸カリウムは花火や染色材料、ヨウ化カリウムは殺菌消毒薬などに使われ、保存料として硝酸カリウムが利用される。硝酸カリウムは天然に硝石の形で存在している。
放射性同位体のカリウム40は、電子捕獲によりアルゴン40に変化するが、この事は放射年代測定(カリウム - アルゴン法)に利用されている。
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